駆け出しフリーランスWebデザイナーが持っててよかったスキル・勉強しておくべきだったこと ※2018/08追記

フリーランスのWebデザイナーとして独立開業してから6ヶ月が経ちました。知っていて役に立ったこと、もっと勉強しておけばよかったこと、色々と見えてきたのでブログにまとめます。

このエントリーは「 フリーランスAdvent Calendar 2017 」の10日目の記事です。

[alert title=”注意”]この記事は2017年12月10日に投稿されたものに追記しています。[/alert]

「あさぎデザイン」について

名古屋在住のフリーランスWebデザイナーが、ひとりで屋号を立ててやっています。独立までの約3年間はWeb制作会社に新卒で就職し、デザイナーとして働いていました。(学生時代からこまごまと色々な制作会社のお手伝いをしていたので、業界歴はもう少し長め)

持っていてよかったスキル・知識

Webサイト公開までひと通りこぎつけられるだけのスキル

私はデザインに特化したスペシャリストタイプというよりは、設計・デザイン・コーディング・CMS組み込みまで広く(その分、多少の浅さは否めない)こなせるゼネラリストタイプのWebデザイナーです。Webサイト制作案件をまるごとお請けすることもできますし、デザインだけ、コーディングだけの隙間を埋めるようなアサインのしかたもできるので、ありがたいことに2017年はお仕事には恵まれました。

ただ、デザイン・コーディングのみ参加する案件はそのセクションだけの勝負なので緊張はします。(もちろんワンストップ制作の案件もどきどきします。特に本番公開する瞬間。)

Web関連技術への興味(とアピール)

仕事なんだから興味があるのは当たり前だと思うんですが、それを普段から発信しておいて得しました。Git関連の記事を拙いながらも書いたり、テンプレートエンジンを試してTwitterで実況してみたりしていたおかげで「Pugわかるよね?だったらSlimもわかるよね?」と言ったような感じでお仕事をいただけました。

お金をいただいている以上お客さまに技術的な質問はできませんが、チームの一員として呼んでいただく時は開き直って甘えるようにしています。もちろん自分で最大限調べるのは当然として、バージョン管理の運用などは現場によって独特のルールやお作法があるので、ここは早めに洗っておくように気をつけています。

最近、英語でググればなんとかなることがわかってきました。英語ばんざい。あと2018年は基本情報技術者試験チャレンジをブログ記事にまとめたいです。鬼門はC言語。

簿記の知識

学生時代に趣味でやっていた簿記の勉強が経理や経営でこんなに役に立つとは思いませんでした。最初から税理士さんにお願いするつもりならノータッチでもいいのかもしれませんが、知っていて損はないと思います。個人的には、経理は趣味です。

簿記をやらなくても、個人事業主向けの確定申告の本やムックがたくさんあるので1冊読んでおくと心穏やかに2月の青色申告シーズンを迎えられそうです。

Facebookへの投稿

若者のFacebook離れが叫ばれて久しい昨今ですが、個人的にはFacebook経由のご縁が色々あったのでこまめに投稿していてよかったなーと思っています。

若者のフェイスブック離れじわり:日本経済新聞

Twitterはもちろん大好きなんですが、わりと等身大というかフランクな空気が流れるツールだと思うので、ちょっと澄ましていても浮かないFBの雰囲気も好きです。技術ネタばっかり、ご飯などのプライベートなネタばっかりに偏らないようには気をつけて使っていました。しかし、美味しいグルメ絡みの投稿ばかりしていたら「今度名古屋行くけど、どこかオススメのお店ある?」というコミュニケーションが生まれたりするので、そこは本人のキャラクター次第だと思います。

文章を書くのが苦にならないこと

上手い下手はさておいて、文章を書くのが好きです。昔から読むのも書くのも好きなので、読むものがなければ広辞苑を読んだり、読書感想文の宿題が出るとテンションが上がる子供でした。

ブログやSNSで困らないというのはもちろんですが、Web制作案件でパーフェクトな原稿がなくてもなんとかなるというのは「とりあえず公開!そこからブラッシュアップ!」というタイプの案件ではとても助かりました。
※技術的、経営的な内容が含まれる場合は公開する前に絶対にご確認いただきましょう!

あとは自分のWebサイトに制作者としてのスタンスを書いておいたら、そこに共感してお声がけいただいたというケースもあります。コンテンツのパワーはすごい。

コンテンツを作れるようになると今度はSEOが気になってくるので、2017年11月ごろから本腰を入れて勉強を始めました。SEOコンサルタントさんの半日マンツーマンレッスンを受けてきたので、そのレポートも近日中に公開します。(勉強した内容をもとにちょっとずつサイトに手を加えていたりもします)

勉強しておいたほうがよかったこと

プロジェクトを俯瞰で見る訓練

チームメンバーがどんな仕事をしているのか興味を持っていたつもりですが、なかなか自分の仕事でいっぱいいっぱいだったので「メンバーが同じ空間にいる」という環境で学べることはもっとあったんじゃないかと思っています。

価格交渉などのお金のあれこれ

見積もりが苦手でまごつくことが多いので、制作にまつわるお金のあれこれはもっと経験値を積んでおくべきでした…。(もちろん会社と自営業では色々な事情が異なるので、結局ゼロベースで考えていくことにはなりそうですが)

フリーランスでも新しいことは身につくと思います

最後に、「フリーランス制作者になるには」的な記事でよく見かける「フリーランスになると新しいことは身につかない」という言説について。私は「割りがいいとは限らないけど、いくらでも知識も技術も身につく」と思っています。

サラリーマンもフリーも結局は自分の姿勢次第だと思う

もちろん新しい技術や話題へのキャッチアップは意識しないとできません。CSS Nite や WCAN といった制作者向けセミナーなどにも意識的に出かけるようになりました。ただ、やってことがないことを勉強して「今これやってます!できないけど興味はあります!」と発信してみると詳しい方に反応をもらえたり、お仕事につながることもあります。結局サラリーマンでもフリーランスでも、姿勢と気合い(とHP・MPの残り具合)だと思っています。

ただし、コストパフォーマンスを考えると今持っている武器で戦うというのはとても安全ですし、ある程度のクオリティーを維持しやすいとも感じています。チャレンジを優先しすぎてキャパオーバーして関係各所にご迷惑をかけることになってもいけません。いま自由が効く20代だからこそこの働き方・学び方ができているということも肝に命じておくように意識しています。

精神安定剤は業界の大先輩

最近は意識してWeb業界の女性の大先輩と会える機会を作っています。追いかけられる背中があるというのは安心感が違います。ただ、みなさん経歴が多彩で多芸な方ばかりなので、果たしてWebサイトやアプリだけ作っていていいのか…!という気持ちはあります。柔軟な人生設計は大事。

2018年の課題は「バッファとアウトプット」

2017年後半はスケジュール立てに失敗してばたばたのままに終わりそうです。時間的な余裕があればもっとできるのに!と悔しい思いをしたことも多かったので、そこは2018年の課題とします。

あとはブログをはじめとしたアウトプットもゆるーく習慣づいてきたので、引き続き発信を続けていこうと思います。プロダクトをひとつリリースしたいなーとも思っているんですが、これはクオリティ重視でのんびり進めます。

つらつらと書き出してみましたが、フリーになりたい方・検討されている方の参考になれば幸いです。
「 フリーランスAdvent Calendar 2017 」は明日以降も続いていきます。色んな方の働き方やモチベーションのお話が読めるのでぜひご覧ください。

※追記 独立して1年以上経ちました

2018年9月現在、フリーランスになってから1年以上経ちました。(1年を乗り切ったので、次の山は3年目らしいです)

今年の課題だった「バッファ」は多少ペースが掴めてきたので、半分くらいは達成できています。アウトプットについては結局ブログは半年ほどサボってしまいました。ただ、クローズドな制作実績は色々ご紹介できるようになってきたので、三分の一くらいは達成できたと思うことにします。